こんにちは、京大生ブロガーのゲーテ(@goethe_kyodai)です。
理系高校生、理系大学生の皆さん。定理と公理の違いを自信を持っていえますか?
言えない?正直言えないのは理系の恥です。
言えない理系はただの文系です。
公理と定理は数学の根幹をなすものです。その違いを言えない理系は文転するか、この記事で学びましょう!
※文系の読者でもわかるように説明しています。興味ある文系の方はどうぞ
目次
公理って何?
公理っていろいろありますよね。例えば
- アルキメデスの公理
- ペアノの公理
- 選択公理
などがあります。これらってなんなんでしょう?
そこで皆さんに質問があります。
「この世で絶対に正しいと確実に言えるものってありますか?」
実は数学の立場からいうと、そんなものはないんですね。
「絶対確実に正しいと言えること」から論理的に正しい結論を導くのが数学という学問なのに、それが無いと困ります。数学ができません。
そこで「絶対確実に正しいと言えること」は世の中にないなら、「絶対確実に正しいと言える」と仮定しちまおう!
と数学者は考えました。
その「絶対確実に正しいと言える」と仮定したものを、公理と呼びます。
仮定というのは重要なポイントです。盤石と思われた数学は仮定を基に成り立っているのです。
公理は議論の出発点であり、数学の土台であり、自明に正しいとされるもので、証明できない、証明する必要がない前提です。
そこから数学が始まる源です。
どうやって決めるかというと大抵は「証明できないけどそれを認めないと議論を積み上げられないよ〜」というものを公理と定めます。
定理って何?
それならじゃあ定理って何なの?
定理というのは、公理から論理的に導かれる法則です。
「論理的に導かれる」ってどうやって?って思うかもしれませんが、数理論理学的にいうと推論規則によって導きます。
公理から導き出されるので、定理は公理と違って証明可能なものです。
数学というのは公理を仮定し、その上に定理を積み上げていく学問なのです。
公理と定理の違いまとめ
公理
- 自明なもの
- 証明不可能
定理
- 公理から導き出されるもの
- 証明可能
参考書
哲学的な何か、あと科学とか
題材は主に数学と科学の理論です。公理と定理の違いはこの本で理解しました。かなりわかりやすくて文系の方でもオススメできます。
数学ガール/ゲーデルの不完全性定理
公理と定理、そして公理から定理を導く推論規則を扱うのが数理論理学という学問です。
数理論理学は「何をしているのか」、「何がしたいのか」が全く見えてこない学問ですが、この数学ガールではそこが明確に伝わってきます。ゲーデルの不完全性定理を証明する本ですが、数理論理学の入門にもぴったりです。